弊社は秋田県南部に位置する羽後町でいぶりがっこの製造・販売を行っております。
伝統の味と製法を守り、昼夜2日間燻した後に砂糖・米ぬか・塩のみで100日以上漬込みます。長期間漬込むことでパリパリとした食感と旨みが増し昔ながらの懐かしいいぶりがっこに仕上がります。
加工場は秋田県のHACCP認証を受けており、安心安全で衛生的な商品を製造販売しております。新商品の開発においては、いぶりがっこを使用した健康志向の高い商品の開発に力を入れ日々試作に励んでおります。
雪深い秋田県南部。昭和30年初期までどこの家庭でも漬けられていたいぶりがっこ。どこの家にも大きな囲炉裏があり、薪を焚き暖をとり、ご飯を炊き、みそ汁を作る。その囲炉裏の上に大根を吊るしていたものでした。
化石燃料の普及により石油ストーブが暖房用として使われ、調理もガスコンロとなり、時代とともに囲炉裏はなくなりました。
冬の風物詩とも言われたいぶりがっこを漬ける家庭もなくなりました。どこの家でも自分の家で食べる分しか作っておりませんでした。
後に商売として作られるようになりましたが、東京の居酒屋さんで食べたいぶりがっこは、私が子供の頃に食べた味とは違っていました。
「あなたも秋田の人だからいぶりがっこの味わかると思うけど、美味しいでしょう」と言われました。
秋田のいぶりがっこはもっともっと美味しいと思った。
東京から秋田に帰る電車の中で、秋田の名産でもあるいぶりがっこの本来の味を伝えたい、残していきたい。そんなことばかり考えていました。
その思いから、私は60歳を過ぎた頃、会社を設立し、いぶりがっこ作りを始めました。